あなたの町の歯医者さん
~はいしゃさんから市民の皆様へのおすすめ情報~
上記の症状を放っておかず、健康管理に努めることが「認知症予防」・「要介護予防」につながります。
それに加えて、「認知症予防」・「要介護予防」するために口の健康管理は30代からとても重要になってきます。
その理由としてあげられるのは「歯周病」です。
平成28年に厚生労働省が行った歯科疾患実態調査で30代以上の3人に2人が歯周病に罹患していると結果が出ています。
歯周病は読んで字のごとく、「歯」の「周り」の組織の「病い」です。歯を支えている歯肉・歯根膜・セメント質および歯槽骨の破壊になります。
歯を支えている組織が破壊されると、歯はグラグラと動揺し始め、以下のような症状が起こります。
この症状が出て来たときは歯周病が進行している状態です。
歯周病初期の症状は以下のようになります。
1.歯茎の色がピンクでなく、赤いもしくはどす黒い
2.疲れている時に歯茎が腫れやすい
3.歯茎が晴れぼったい
4.歯磨きの時、歯茎から出血する
5.歯の表面がざらざらしている
この症状を気付かず放っておくと、知らず知らずのうちに進行し、最後は「歯が抜け落ち」ます。
この知らず知らずのうちに進行して、気づいた時には歯を失うことになるというのが「歯周病」の怖いところです。
虫歯や歯周病で歯を失うと噛み合わせるところが少なくなってしまいます。
なので、噛み合わせるところを補う必要が出てきますが、何をもって補うのか。
それは歯を失い方でそれぞれ違います。
噛み合わせを補うことなく生活すると、前回紹介した「オーラルフレイル」になってしまうわけです。
また、歯の本数と噛み合わせに関しては認知機能の低下に影響があります。
それだけでなく、近年、歯周病菌とアルツハイマー型認知症の関係が明らかになりました。
という、仕組みです。
60代以降に「認知症予防」「要介護予防」を行うには、30代からの歯周病予防もしくは安定した歯周病の管理が必要となります。
一度失った歯を支える骨は元に戻すことはできません。また、口の中の環境を変化させてしまうため、今まで良かった歯の磨き方も環境に合わせて修正する必要があります。
かかりつけの歯医者さんと「認知症予防」「要介護予防」のために歯周病の予防もしくは安定維持をお願いします。
~医療法人敬信会 太田歯科診療所 太田信敬先生~
※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。
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